WebPerformer アプリ・コンテナを Google Cloud で運用しませんか?

WebPerformer for Google Cloud

こんにちは、エヌデーデーの奥田です。
この度、WebPerformer V2.7 がリリースされました(ニュースリリース)。今回のバージョンアップは当社の取り組みと大きく関連するので、この機に乗じて当社の事例のアピールをさせてください。

WebPerformer とは

WebPerformer を知らない人に超簡単に説明すると、WebPerformer とは、プログラミングを極力省いてシステムを開発するための「ローコード開発プラットフォーム」です。
プログラマーが全てをプログラミングするのに比べ作れるものに制約はあるものの、Web システムを自動生成してくれるので、迅速なリリースと円滑な運用が可能になります。
もの凄くザックリ言ってしまうと、時間とお金を掛けて細部まで作りこまれた高機能のシステムを作り、その保守運用にも手間暇を掛けるのか。それとも、必要最低限のシステムを素早くリリースし、その保守運用も効率的に行いたいのかという2択になります。
細部までのこだわりがビジネスにおける強みになる場合もあるし、安価に素早くシステムを提供していくことが強みになることもあると思います。ですので、それぞれの特性を理解して使い分けていくことが必要です。

WebPerformer V2.7 の特徴

そんな WebPerformer の最新バージョン V2.7 がリリースされました。完全に私の主観ですが、今回のバージョンアップの目玉は「コンテナ対応」と「Google Cloud 対応」です!

もう3年半くらい経ちますが、私は以前、「WebPerformer で自動生成されたアプリをコンテナで運用しようぜ!」といった趣旨の、以下の記事を書いています。

ビジネスアプリケーションを素早く柔軟に投入する為の IT 基盤
【Web アプリケーション自動生成ツール Web Performer とクラウド Google Kubernetes Engine を使用した、システム開発・運用・保守の徹底効率化】前編

ビジネスアプリケーションを素早く柔軟に投入するための IT 基盤
【Web アプリケーション自動生成ツール Web Performer とクラウド Google Kubernetes Engine を使用した、システム開発・運用・保守の徹底効率化】後編


この概要は、WebPerformer をコンテナと併せることで、より迅速なリリースと円滑な運用を加速させようという趣旨になります。そして、今回の V2.7 のバージョンアップにより、この実現が容易になりました。
コンテナ化はそもそもそれほど難しい話ではないですが、製品として正式に対応されて「身近になった」と言うのが正しいでしょうか。

また、V2.7 では Google Cloud 対応もされています。メーカーから、コンテナ対応ほど大きく打ち出されていませんが、V2.7 の稼働環境表を見るとサポート対象のデータベースに Google Cloud の Cloud SQL と AllloyDB が追加されています。
コンテナはどこのプラットフォームで動かしても良いのですが、Google はコンテナ技術のパイオニアとも呼べる存在で、コンテナ技術の普及や進化を主導してきました。ですので Google Cloud は、コンテナ技術の恩恵を最大限に享受できるプラットフォームとして設計されています。

もう一つ、一見地味なアップデートのように見えますが、実際には特徴的な点があります。
V2.7 で Gradle を使用したビルドがサポートされた点です。
クラウド環境では、CI/CD パイプラインが一般的ですが Gradle は、Cloud Build や Jenkins、GitHub Actions などの CI/CD ツールと容易に統合可能であり、クラウドネイティブな開発・デプロイフローを実現します。
これにより、WebPerformer がクラウド環境で運用しやすくなったと言えます。

当社の事例

当社は既に 2 企業のお客様で、コンテナ化した WebPerformer アプリを Google Cloud 上で稼働させた実績があります。
1 企業様は Kubernetes Engine(GKE) 上で Web アプリを稼働させ、もう 1 企業様は Web アプリは Compute Engine(GCE)上で Managed Instance Group(MIG)を用いて稼働させ、Cloud Run 上で バッチアプリを稼働させています。

大規模な構成のシステムであればコンテナのオーケストレーションプラットフォームである GKE が本領を発揮します。小中規模であれば MIG を利用して障害耐性の強い構成などが行えます。
また、一時的にサーバリソースを必要とするバッチアプリをサーバレスコンピューティングの Cloud Run で動かすことで、必要最小限のコストで、必要十分なリソースを割り当てることが出来ます。
当社は WebPerformer のパートナーであると共に、Google Cloud のパートナーであることから、両者の適性を理解した上で最適なシステム構成のご提案が可能です。

これら事例の中では、IBM i(旧称 AS/400)のデータベース DB2 for i を、Google Cloud SQL for PostgreSQL へのマイグレーション等も行っています。データベース自体の移行作業もありますが、データベース変更に伴う WebPerformer 側の対応も行っています。
各種ノウハウがありますので、ご興味がある企業様はお問い合わせいただけると幸いです。

さいごに

WebPerformer V2.7 のコンテナ、及び、Google Cloud 対応は当社の強みが活かせる大変うれしいアップデートです。
ただ、それ以上に今回のアップデートで、WebPerformer がクラウドとの親和性が高くなったことが顕著に伺え、今後、WebPerformer が、AIやビジネスインテリジェンス、サーバレスコンピューティングなど、クラウドの革新的なサービスを迅速に取り入れるためのプラットフォームとしてさらなる進化が期待されます。
私達も WebPerformer と共に、お客様の革新的な取り組みをサポートしていきたいと考えています。

WebPerformer は、キヤノンITソリューションズ株式会社の登録商標です。
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