Salesforce CTAへの道のり~ドラゴンボール集め~
Salesforce アーキテクト資格とは(本ページの位置付け)
本ページは、セールスフォース・ドットコム社が提供しているSalesforce認定システムアーキテクト及び
Salesforce認定アプリケーションアーキテクトのドメインアーキテクトと呼ばれる資格取得を目指す方に
向けた記事になります。
ドメインアーキテクトは、最終的にSalesforce 認定テクニカルアーキテクト(CTA) を目指す途中経過の資格になりますので、CTAを目指す方に参考になればと思います。
主に下のデザイナー系の資格を中心に扱っています。
・Salesforce 認定 Development Lifecycle and Deployment デザイナー
・Salesforce 認定 Identity and Access Management デザイナー
・Salesforce 認定 Integration Architecture デザイナー
・Salesforce 認定 Data Architecture and Management デザイナー
・Salesforce 認定 Sharing and Visibility デザイナー
1つ1つの内容を深く掘り下げるのは、Salesforce業界の諸先輩方がまとめていましたので、取得期間中に心掛けたことや注意点をまとめてみました。現在(2021年10月時点)では、CTAに向けた準備を進めていますが、途中経過として受験記録を残しておきます。
取得前のスキルと目指した理由
誰もが最初は初心者。漏れなく私もSalesforceについては初心者で目指した当時はSalesforce 案件経験は半年でありアドミニストレーター、デベロッパーを取得している程度のスキル状況でした。
SE経験はあったので、ある程度のバックボーンは持っておりましたが、Salesforceはほぼ素人の状態。
取得を目指した理由ですが、こちらの課題を解決したく、取得を始めました。
・顧客の課題を解決するために、広い目線と確かな知識で実現方法を提供できるようになりたかった。
・社員皆が困るアーキテクチャの部分に知見、知識を提供したかった。
・Dreamforce前に世界中のアーキテクトが集まるCTA Summitなるミーティングがあり、同じような
ロールの人達と交流したいと思った。
これらをモチベーションにCTAへの道のりが始まりました。
取得期間の目安
私が取得を目指してから、目標達成するまでの経過記録になります。デベロッパーは既に取得していましたので経過月数からカウント外になりますが、デベロッパー取得期間を仮に2~3ヶ月と換算するとおおよそ1年半ぐらいかかった計算になります。
いやー、長かった・・・。
年月 | 経過 月数 | 行動 |
---|---|---|
2019年12月 | 0 | ・CTAを目指して学習を開始 |
2020年2月 | 2 | ・Salesforce認定Integration Architecture デザイナー取得 |
2020年4月 | 4 | ・Salesforce認定Identity and Access Management デザイナー取得 |
2020年6月 | 6 | ・Salesforce 認定Development Lifecycle and Deployment デザイナー取得 ・Salesforce 認定システムアーキテクト認定! |
~ 一旦お休み ~ | ||
2020年10月 | 10 | ・Salesforce認定Data Architecture and Management デザイナー取得 |
2020年12月 | 12 | ・Salesforce認定Sharing and Visibility デザイナー取得 |
2021年2月 | 14 | ・Salesforce認定Platform アプリケーションビルダー 取得 ・Salesforce認定アプリケーションアーキテクト認定!! |
モチベーションが高い前半は、かなりのペースで頑張ることが出来ましたが、途中仕事が忙しかったり、気持ちが上がらずサボってしまった期間がありました。ずっと続けるのは難しいので致し方なしです。
振り返って気付いたのですが、経過月数が偶数月に取得してたみたいで1資格2ヶ月程度の一定ペースで取得していた換算になります。
全体を通して心掛けたこと、分かったこと
取得戦略(取得順序)が重要
ご自身の業務の状況次第となりますが、業務に直結する資格もありますので、それらは最優先で取得した方が良いかと思います。
私が取得してから業務で役立ったなと思った資格はこちらの3つの資格になります。
・ Integration Architecture デザイナー
主に システム間をどうのように統合するかという知識体系を求められる資格になります。
Salesforce と各クラウド、オンプレミスとの連携方式で何が出来て、何が出来ないか自分自身に
知識が乏しかったのですが、この資格を取得することで提案及び選択の範囲が広がりました。
一番最初に取得したのですが、この知識は非常に役に立ったと思います。
・Sharing and Visibility デザイナー
主にSalesforceのデータセキュリティを担保するための知識体系を求められる資格になります。
データセキュリティ設定で最適なベストプラクティスを選択出来るようになった。
アドミニストレータで学んだデータセキュリティを忘れていたのが一番の理由なのですが・・・。
プロファイル、共有設定、手動共有など組み合わせながら、業務への耐久性のある
データセキュリティ設計が出来るようになったと感じています。
・Data Architecture and Management デザイナー
主にデータモデリングや大量データの扱いに関する知識体系を求められる資格になります。
同時期に業務で大量データ(LDV)を扱っており、Salesforce 内部の挙動やLDVでのアンチパターンを
知る事ができました。要件定義、設計する際に事前にLDVでのリスクを回避できるのは大きい!
また、個人的にシステムアーキテクトの方が難易度が高いと思いましたのでモチベーションが高い序盤は、難易度が高めのシステムアーキテクトに向けた学習、取得する方向性で進めた方が良いかと感じています。
システムアーキテクト取得後は気持ちに緩みがあり、かなりペースが落ちました。そこから難易度の高い
システムアーキテクトを目指すだと復帰が出来なかったかもしれません。
開発者ドキュメントはバイブルであり合格へのナレッジ
アーキテクト系は情報が少ないのが難点でしたが (といっても、以前に比べてだいぶ情報量が多くなったようです) 、体系化された資料として開発者ドキュメントが非常に役に立ちました。
お世話になったドキュメントは、これらのドキュメントになります。
大量のデータを使用するリリースのベストプラクティス
インテグレーションのパターンと実践
Salesforce セキュリティガイド
共有モデルの仕組み
PDF版をダウンロード印刷して、重要な箇所はチェックを入れていました。持ち歩く際は重たかったですが
コロナ禍で在宅が増えて本当に助かった。
開発者ドキュメントは最初は取っ付き辛いです・・・。が、何回も読んで理解が進むと非常に良く
体系的にまとめられており、頭の中で整理しながら読むことが出来ますのでオススメですよ。
最も重要なことは、実現する方法を知るだけではなく、それによるメリット、デメリットをしっかりと理解しておくことです。
現在でも業務で読み返すことが多いです。
同じ目標の人と接する機会を得てリフレッシュする
長期に渡る時間を過ごすことになるので、一人で進めるには気持ちが落ちたり、業務が忙しくて、進まなかったりと多々問題が発生します。
その時にはSalesforce Architect Groupというコミュニティが存在しており、同じ方々と接する機会を得て、やる気をもらったり、ノウハウを提供してもらうことができます。
CTAホルダーの方も参加されてたり、実際の受験した際の流れや困った事、模擬問題などを知ることが出来る貴重な機会になります。私も業務都合が合えば、参加するようにしています。
コミュニティを運営している方々には本当に感謝です!
英語圏からも情報を得る、得られる情報はすべて得る
情報量が多くなったとはいえ、日本語圏ではやはりAWSやプログラム言語など技術情報に比べると
非常に少ないのが実情です。
やはり英語圏の情報は多く、Googleの英語版検索に「salesforce integration architecture blog」など
英語のキーワードで検索して海外の方の記事から情報を得ていました。
Google翻訳して読んだり、時には原文を読んだ方が分かり易い場合もあり、そのまま読んだりして情報を
キャッチアップしていました。
また、SlideShare などに掲載されている資料なども目を通すと良いです。
SlideShareとはパワーポイント系資料を公開するサービスで、図入りの説明が多いので理解が早いです。
SlideShare で「SlideShare architecture」など知りたい領域で検索するとパワーポイントの
説明資料が出て来ます。
ただ、注意点は古い情報も多々あります。しかし、根幹は現在でも通用する部分がありますので
開発者ドキュメントなどと見比べながら、必要な情報を精査してください。
ドメインアーキテクト取得後の所感および今後にむけて
界隈では、7資格集めるのでドラゴンボール集めと呼ばれてますが、言い得て妙で1つ1つ取得しながら
自分自身が成長していく様子は、ドラゴンボール集めで成長していく某主人公という感じでした。
取得して良かった点は、全体的な設計、実装選択時にメリットおよびデメリットを理解して、顧客に提案やファシリテーションが出来るようになった点です。
結果として、取得を目指した時点での課題の一部は解決しつつあるかなと思っています。
次はCTA合格になりますが、こちらも取得には最低半年から1年くらいは準備が必要とのことです。
現在は、プレゼンするために必要な技術を解説している動画を観たり、サンプルシナリオから実際のCTAで出される課題分析を行っています。来年2022年の春または秋には受験が出来るよう準備を進めている最中です。
最後になりますが、取得まで道のりが長く大変かもしれませんが、一緒にCTAを目指しましょう!!